› こころ現代民家研究所 › 地域の文化財 › これも文化財になり得る?

2010年05月13日

これも文化財になり得る?

ここのところよく、文化財やお茶の研究者であるN氏と行動させていただいているのですが、

最近、モノの価値や見方が、自分でも変わってきたような気がします。
よく新聞記者の方に、古民家とは、どのくらいの家からいうのですか?と聞かれます。

法律的には、築50年をこえれば「登録文化財」として扱われます。
一般的には、戦前のものは「古民家」といって良いでしょう。

森町をN氏とドライブ中、こんな廃墟のガソリンスタンドを発見。
軽トラも当時の面影を残したままありました。モザイクタイル張りの給油機まわり。洒落てます。
どうも最近のセルフサービスGSは全体として味気ない。。

これも文化財になり得る?

市や県などが指定する「指定文化財」となると、少し前までは、
明治~大正、昭和のような「近代」と言われる時代のものはなかなか指定されるのは難しい状況でした。
しかし実は、建築や工業の技術から見ると、江戸からの日本独自の技術と、
西洋からの技術が融合し、発展したこの時代のものは、とても技術レベルが高く、
「建築的価値、技術的価値」として見ると、とても魅力的なモノばかりです。

そんなことから、最近はどんどん、近代の文化財も増えているワケですが、
50年で立派な文化財ですから、もうすぐ東京オリンピックや大阪万博のころに
つくられたモノが文化財となるのです。

日本人が手でモノをつくってきた時代のボーダーラインは、高度成長晩期の万博あたり・・
オイルショック前までのような感じがします。

丸目ライトにこのテール。30年代のミゼットも珍しいですが、
軽トラのこのタイプも見なくなりました。出光マークかっこいいです。ロゴもいい。

これも文化財になり得る?

聞き取り調査をすると・・
「40年くらい前までは、やってたんだけどねぇ・・」という話をする人が多いです。
40年・・といえば、そのまま私solaの年齢。

この40年間の中で、日本人は本当にいろんなことを無くして、捨ててきたのだなぁ。
と、感じます。それは、きっと進歩もあったのだと思います・・が、
日本を躍進させた、高度成長期のソレとは違う進歩だったような気がします。

右が、solaの愛車、ホンダシティ。さすが、古いスタンドに全く違和感がない。
これも文化財になり得る?

文化財とは「文化的価値ある財産となり得るモノ」
これからは「文化」を残すことが価値になるハズです。
そして自分で価値が無い・・と感じていても、その人によってはものすごい価値がある。
これは、先日のバザーでもあらためて実感したコトです。

ですから、誰かが永く使っていたモノを捨てようと、壊そうとしていたら、その前に誰かに聞いてみてください。

永く使ってきた理由、残ってきた理由があるハズです。

こんな、廃墟のガソリンスタンドを、美しい。かっこいい。
と感じて見る人もいるのだから・・。

給油機の製造ラベルを見たら・・昭和45年製でした。おおっ。ここにも40年。これも文化財になり得る?











同じカテゴリー(地域の文化財)の記事

Posted by こころ現代民家研究所 at 18:14│Comments(2)地域の文化財
この記事へのコメント
こんにちは。
お久しぶりです。

素敵な感じですね~
solaさんがとても好きそうな。

私の友人ですご~い車(年代物)に乗ってる方が
います。また私もブログで紹介しますね(笑)
Posted by ひろですひろです at 2010年06月01日 10:13
そうなんですか。

ウチのは年代ものですけど、いちお、オートマなんですよ。。

最近の車のデザインて、どーもカッコいいと感じるモノがないんですよね。。

車紹介、楽しみにしてます。
Posted by sola at 2010年06月02日 08:05
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
これも文化財になり得る?
    コメント(2)